波型飯椀の納品。

日本クラフト展出品
めし椀「CURVE」 Rice bowl ”Curve"
栃 漆 W12.8×H7.8×D12.8cm
師走に入りました。
慌ただしい毎日を送っています。
仕事の優先順位をつけ緊急性の高いものから着手していますが
漆の仕事は長い時間手間をかけ一つ一つの工程を確認、検証しながら
進めなければなりません。
したがってこの時期は猛烈に忙しく何とか年内にお客様に
お約束通りお届けしなければという思いで連日遅くまでアトリエでの格闘に明け暮れています。
本日、寒い風の中午前、午後の出張教室の帰りに注文の飯椀2客を納品しました。
今年は通常の薄挽きの汁椀に加え合漉椀、この飯椀がお客様の支持を得ました。
栃の荒挽き材を5年寝かし2度挽きしました。
素材の生(しょう)が抜けとても軽い椀木地になりました。
生漆を十分に吸い込ませ輪島地の粉で3回塗り重ね
中塗りを2,3回施し上塗りは油の入っていない素黒目漆の花塗りで仕上げました。
しっとりとした漆の肌合いが波型のフォルムを際立たせてくれます。
つい先日も若い女性が両親にプレゼントということでペアで
お求めいただきました。
その後も使い手のお好みの器として愛用されているとのこと。
こういうお話をいただくと我々作り手は至極の幸福感を感じ得ることができる。
リスクの大きい漆の仕事だがやりがいがある充実した
時間を与えていただいている。
このお椀は来年お正月からの六本木ミッドタウンデザインハブでの
第54回日本クラフト展にも出品します。
以下詳細です。
第54回日本クラフト展
2015年1月10日(土)~1月18日(日)
東京ミッドタウンデザインハブ(ミッドタウン・タワー5F)
主宰 公益法人日本クラフトデザイン協会
共催 東京ミッドタウンデザインハブ
後援 経済産業省 文化庁 公益法人日本デザイン振興会
読売新聞社 NHK
受賞者も決まりました。
グランプリはテキスタイルですが
うるしの素材が高く評価され多くの漆作品が新鮮さを
醸し出してくれます。
近年、デザイン、美術を学ぶ学生の出品が多く
活気ある展覧会になっています。
今から楽しみです。
事務局 日本クラフトデザイン協会 ☎03-3370-1324
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