モザイクブローチの製作。

厚さ9ミリの桂材に墨付け。バンドソーで切断。

平刀で面取りをし形を整える。

小刀で彫刻。

漆を12回塗完成。
錫蒔き彩色モザイク文ブローチ。50×30ミリ、桂材。桐箱入り。税込み価格12960円(本体12000円)
秋が深まってますね。
だいぶ朝夕肌寒くなりました。
風邪などひかぬよう体調管理に気を配ってください。
最近は我が工房も盆皿椀箸などの食器類のほかにアクセサリー、インテリア小物、家具類などの
ファッション、生活空間に潤いを与えるアイテムに注力しています。
若い女性からの注文で錫をまいて彩色をしたブローチの注文を受け
先日、お客様のお手元に届けました。
錫を使った商品は30数年前にクラフト展の出品作にマチエールが美しいく
金属の肌合いが私の製作する造形に適していたので当時よく利用しました。
最近では全国的にも鎌倉彫業界でもこの技法を施す作品が多く見受けられます。
数年前から網代やモザイク文様にこの技法をよく使います。
売り場でも新規性がありお客様の反応もいいです。
しかしながら粉止めや経年劣化の面でやや不安が残るので10数年間
使っていませんでした。
いくつかの試行錯誤を繰り返しようやく何とか市場に出せる作り方が
できましたので少しずつ提案性のある商品を発表しています。
上記ペンダントは
(1)9ミリの桂の板材は墨付けをし帯鋸で切断。
(2)彫刻刀の比較的大きな平刀で面取りをし形を整える。
(3)当てゴムにサンドペーパーをまきさらに整形。
(4)小刀による薬研彫で文様を彫刻。
(5)木漆で木固め、炭粉蒔き地を2回。
(6)黒中漆を2回。
(7)上塗り
(8)粉固めをし半月ほど乾燥
(9)研ぎ、すり漆、胴すり、を繰り返し彩色を施し乾燥。
以上が基本的な工程です。
この間にもいくつかの我が工房特有の漆処理を施しています。
堅牢な塗膜、美しい肌合い、使い勝手のいい形、時とともに風合いを増す漆、
考えなければならない漆の世界です。
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