回転風呂

漆は埃をきらう。
檜で作った塗り物を入れる密閉した箱や戸棚が必要である。
これを漆風呂という。
漆は湿度がないと乾かないため荒く削った檜材を内部に貼りめぐらし水気が浸み込みやすくする。
必要に応じて霧吹きなどで湿度を調整する。
我がアトリエでは下地風呂、上塗り風呂、蒔絵などの小物をいれる手風呂、
そして回転風呂といって風呂の中で敷き板をモーターで時間を決め回転させる風呂が2つある。
この回転風呂が展示会もせまりここ2、3週間フル稼働である。
漆が垂れないようにまた色が安定するように漆の状態によって回転時間をきめる。
漆を研がずそのままの塗膜を出す「花塗り」のためこの装置を導入している
鎌倉ではまれな工房である。
漆がもっている本来の肌、艶をだすためこの塗り方を多用している。
時間は短縮できるが高度の技術が必要だ。
いつも命を削るくらいの神経を使う。
真剣勝負だ!
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